デジタル・カメラ(3)


目 次

 

● FUJIFILM X-T10

● Ricoh Caplio R1

● Canon PowerShot N2

● Kyosera Finecam SL300R

● Contax SL300R

● Pentax Optio X

● Nikon COOL PIX 950

● Nikon Cool Pix P90

● Pentax Optio I-10

● Sony α37


FUJIFILM X-T10

フィルムカメラの形をした容姿にひかれて買ってしまった(2019年12月)。「機材自体も芸術品でなければならない」という私の考えをかなえてくれるデジカメだ。小型ではあるが、センサーは APS-C 型だ。

 

「FUJIFILM 社製のカメラは写りがいい」ということは前から感じていた。このカメラは、WEB で見る限り、評判もすこぶるいい。

 

各種設定にも、銀塩一眼レフカメラを彷彿させる点が多々ある。

●例えば、シャッター速度設定や露出補正などは、軍艦部の上部で設定するようになっている。しかも、ボタンではなく、目盛の付いたダイヤルを機械的に回転させる方式だ。

●シャッターボタンも銀塩カメラと同じ形だ。シャッターボタンの中央にはレリーズ・ケーブルを差し込む穴もあり、ケーブルでシャッターを切ることができる。

●軍艦部以外にはボタン類、ダイヤル類が少なく、カメラの背面は実にすっきりしている。

●絞り値を設定し、焦点合わせをしたあと、被写界深度を見ることもできる。

●色の設定は、フィルムの種類が基準になっている。フィルム会社の製品だからできることだ。

 

ビュー・ファインダーの視度調節の範囲が広く、私の目の視力にも合わせることができる。こんなデジカメは初めてだ。

 

しかし、別の見方をすれば、銀塩カメラに慣れていない人にとっては、取り扱いがかえって難しいかもしれない。

 

上の写真のカメラに付けたレンズは、純正レンズ、【FUJINON ASPHERICAL LENS、SUPER EBC 15-45mm、1:3.5-5.6、ø52】である。135フィルム に換算すれば、22.5〜67.5 mm。超広角ズームレンズだ。今後、このレンズを元にしていろいろ工夫して、撮影しようと思っている。楽しみだ。

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理想的なデジカメだとは言っても、欠点が全く無いわけではない。その1つがビュー・ファインの接眼部が小さすぎることだ。それで、接眼部を大きくすることを試みたのだが、これは今までのカメラ以上に困難だった。その理由は次の4点にある。

 

①接眼部のすぐ上にはアクセサリーシューがある

②接眼部のすぐ下にはチルト式液晶パネルがある。そのパネルが動けるだけのスペースは確保しなければならない

③接眼部のすぐ右には「ビューモード切り替えボタン」がある

④接眼部のすぐ左には「視度調節ダイヤル」がある

⑤接眼部そのものの下部には「アイ・センサー」がある。

 

簡単に言えば、接眼部を拡張できるスペースが皆無なのだ。しかし、接眼部の周りにあるものは、どれも必要なものばかりなので、省く訳にはいかない。

工夫した結果、出来上がったのがこの写真にある接眼部だ。つまり、じょうご型接眼部を作ることによって、すべての問題を解決した次第である。

そうこうしているうちに、実にいいものが手に入った。ファインダーのすぐ上にあるアクセサリーシューに取り付ける接眼アダプターである(下の写真左)。デジカメの場合、アクセサリーシューを使うことはめったにないから、これでいい訳だ。かなり大きいくて、使いやすい。目からウロコ!

この接眼アダプターは、折りたためばペッタンコになる(下の写真右)から、カメラバッグに入れるのも楽だ。

なお、上の写心のT10に付いているレンズは、【MEIKE 6.5mm F/2.0】という中国製魚眼レンズ(画角190度、開放絞り値2.0)で、写りはきわめて優秀。しかも安い。
画角190度の写心は、すごい迫力を感じさせる。開放絞り値2.0という明るさも特筆に値する、

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「ブラック」も手に入れた(2020年7月)。
ズームレンズ(FUJINON ASPHERICAL LENS、SUPER EBC 15-45mm、1:3.5-5.6、ø52)と魚眼レンズ(MEIKE 6.5mm F/2.0)は常用したいレンズだ。しかし、しょっちゅうレンズ交換するのは非常にわずらわしい。だったら、写真機を2台持参すればいいと思った。発売から5年も経つと、カメラ自体が安く手に入るから、同機種2台持ちも可能となる。


Ricoh Caplio R1

 

前ページの Caplio RX より、数ヶ月遅れて(2004年10月に)発売された小型カメラ。光学ファインダーが付いているので、即座に買ったのだが、金額はわずか300円(2020年3月に購入)。

センサーは RX より少し大きくなっている(1/2.5型)のに、筐体はかなり小型化されている。横幅は Rollei 35とほぼ同じだ。


Canon PowerShot N2(センサー:1/2.3型)

 

コロナウイルスに脅かされながらも、マスク装備の状態で、【クラシック&中古カメラ掘り出し市】に行き、このカメラを衝動買いした(2020年4月)。

 

幅80.9mm、高さ62.0mm、厚さ32.3mm という筐体の小ささに魅せられただけで、カメラの質は期待していなかったが、スペック的には申し分ない。

 

光学8倍ズーム(R135フィルム換算で28mm~224mm)、デジタルズームを併用すれば、896mmまでの望遠写真が可能となる。センサーは1/2.3型、最大画素数は約1610万画素。オモカメではなく、本格的なカメラだ。何よりも嬉しい点は、出来上がった写真が素晴らしいということだ。

 

操作性は決してよくないが、それはカメラの形状やサイズから考えれば仕方ないだろう。液晶画面をタップしたり、ドラッグしたりしながら各種設定を行うようになっている。写真でわかるように、シャッターボタンすら存在しない。だが一方では、レンズ周りの丸い部分のどこを押してもシャッターが切れるというすごさも併存する。つまり、どういう持ち方をしても、写真が撮れるということだ。

文字通り「ポケットに入れて」携帯できるカメラだ。

 

コロナ・ヴァカンス中、時間つぶしに、N2 をこんな風に加工して遊んでみた。つまり、私にとっての【理想形】を模索してみた訳だ。私の興味はやっぱり、【写真】よりも【機器】の方にあるようだ。


KYOCERA Finecam SL300R     (センサー:1/2.7型)

 

2003年発売のガラケー携帯電話サイズのデジカメ。いや、むしろ、「タバコサイズ」と言うべきか。厚さに関して言えば、タバコの箱の2/3ぐらいしかない。でも、私の場合は、その「小ささ」ではなく、「発想の面白さ」に惹かれて購入(2020年9月)。通常のデジカメは、カメラの構え方もしくは被写体の見え方をチルト式もしくはバリアングル式液晶で調節する。ところが、このカメラは、レンズの方向を変えることで調節する構造である。だから、

 

● カメラ本体を平らな場所に置いたまま、レンズの向きだけを調節して、被写体を捉えることができる。

● セルフタイマーを使う時、三脚なしで済ませることが可能になる。

● 液晶画面を「ウエストレベル・ファインダー」として使うことも容易になる。

 

センサーは小さいが、画像はそれほど悪くない。

 

下左の写真で:本体の左から、シャッターボタン→電源スイッチ→フラッシュ→レンズ

下右の写真で:左側がレンズ部分、右側が本体部分。


Contax SL 300R T* (センサー:1/2.7型)

 

上記のFinecam の Contax 版。異なるのは外見(色)とレンズ(Carl Zeiss Vario-Tessar T*)だが、この相違により、(特に、ブラックのものは)非常に高級品に見える。画像処理エンジンにも改良が加えられているということだが、これは、私にはわからない。

 

白色のものは 2003年12月発売だ。一方、この個体(ブラック)は2004年3月に発売されたようだ。ヤフオクで 2,688円(送料込み)で手に入れた(2020年12月)。Tessar 付きのカメラが 2,000 円台。嘘のような話だ。その理由は想像できる。出品者が提示した写真が、他の人にはジャンクのように見えたのだろうと思う。写真次第では 10,000 円近くになったことだろうなぁ。写真というものは、このように大事なものなのだ(笑)。

 

筐体及びセンサーの小ささ、及び製品の古さを考えれば、写りは上等だと思う。だが、大きな欠点が1つある。それは、上記の Finecam の場合も同様だが、電池の消耗が激しいということ。初めは、電池が古いからだと思った。だが、新品の電池でも同様だった。この欠点についての記事は、ネット上でも散見された。

 

下の写真で、一見、ビューファインダーのように見える部分がレンズだ。元々、ビューファインダーのように見えるレンズだったが、それに(自作?の)レンズ・フードをつけたために、ますまファインダーのようになってしまった(笑)。

カスタマイズを試みた。

 

①レンズフードについては、すでに上で述べたが、さらに、

 

②液晶フード(下の写真左)と

 

③ビューファインダーを付けてみた(下の写真左と中央)。

 

もちろん、液晶フードは折りたたみ式だ。またファインダーは脱着自在にした。

電池のもちの悪さそのものは解決できないが、

 

④充電器無しに、いつでも、簡単に充電できるようにした。つまり、【モバイル・バッテリー】と【USBケーブル】で充電できるようにした(下の写真右)。

 

これで、ほぼすべての問題が解決し、理想的なものになった。


Pentax Optio X(センサー:1/2.5型)

 

上記の2機種(Finecam SL300R と Contax SL300R T)と同じようなコンセプトで作られたと思われる。ほぼ同じ時期(2004年)に発売されたもの。ヤフオクで安く(1,380円で)購入(2020年12月)。競争相手がいなかったことが幸いした。

 

上記2機種が、どちらかと言えば、右手で本体部分を支え、左手でレンズ部分を動かすことを念頭に置いたと思われるのに対し、 Optio X の方は、レンズ側を左手で固定して、本体部分の方を動かすことに重点を置いたと思われる。上記2機種(Finecam SL300R と Contax SL300R T)の場合は、本体部分にストラップが付いているが、Optio X の方は、レンズ部分の方にストラップが付いている。おそらく、左手でレンズ部分を支え、本体部分(液晶画面を含む)を右手で動かして操作するというコンセプトだったのだろう。そうでなければ、左側にストラップが付いている理由が理解できない。


Nikon COOL PIX 950(センサー:1/2型)

 

初期のデジカメ(1999年発売)。上記2機種と同様、(液晶ではなく)鏡胴を動かすタイプだが、上記2機種と違って、かなり大きい(約 143(W)×76.5(H)×36.5(D)mm)。ヤフオクで購入(2021年)。ワイド・コンバージョンレンズもある。ガイドナンバー9(ISO100・m)の明るいスピードライト、光学ファインダーなどが付いている。さらに、増灯ターミナルの使用も可能。つまり、作りのしっかりした、本格的なカメラだ。しかしながら、画素数(211万画素)、記録メディア入手の困難さなどの問題があり、時代遅れ感は否めない。

 


NIKON Cool Pix P90(センサー:1/2.33型)  

 

クラシックカメラバーゲンで、衝動買い(2021年12月)。5000円。

だいぶ古いカメラ(2008年発売?)だが、この値段で、26mm~624mmのズームレンズ付き(R135mm 換算)なので、買う気になった。

私にとっての問題点は

(1)液晶画面が見劣りすること

(2)内蔵電池が機能せず、バッテリーを取り出す度に、日付・時間などを修正する必要があること

(3)センサーサイズが小さいこと

だ。(1)と(2)は、私にとっては大きな問題ではないが、(3)が一番大きい問題点か?

 

固定レンズとしては、広角側もかなり満たされている。そのため、広角側を使う時は、フードが必要だ。付属するフードは販売されなかったし、市販のフードも、四隅がケラれるために使えない。つまり、鏡胴の構造上、フードの装着は無理。

 

そこで、例によって自作。画像がケラれることなく、しかも上部からの光は遮る、しかも、取り外さなくても、キャップが着用できる、そして、

かさばらない。外見は見すぼらしいが、結構贅沢なフードが出来上がった(写真右)。写真では、フード部分がかなり出っ張っているように見えるが、撮影時以外は、キャップをはめることにより、出っ張りは目立たなくなる。


Sony α37(センサー:APS-C)

名古屋の古物デパートにて購入(2022年夏)。Aマウントだが、NEX-6 (Eマウント)とほぼ同時期に発売されたもの。サイズも、横幅はNEX-6 とほぼ同じ。

2022年夏の帰省のときは、ほとんどこのカメラで撮影した。


Pentax Optio I-10 (センサー:1/2.3型 CCD)

 

クラカメ市で、クラシックな外観のデジカメを発見。安いので衝動買いした(2022年7月)。

カメラの名称からもわかるように、「auto 110 一眼レフ」(1979年発売)を見本にして作ったもの。つまり、「ワンテン」を「アイテン」に変えたもの。横幅は、「auto 110一眼」とほぼ同じだが、座高が高くなり、美しさの点では auto 110 より見劣りがする。とは言え、昔ながらの写真機の形を保持したコンデジはめずらしい。2010年発売。

 

安っぽく見えるので、「おもカメ」かとも思ったが、機能は十分備えているし、感度を ISO 400 以下におさえさえすれば、写りも悪くない。絞り値とシャッター速度を手動で選ぶことができないは、私にとっては残念だが、他の機能で補うことはできる。だから、初心者用デジカメとしては、満足できる製品だ。感度を上げれば、完全に「おもちゃ」になってしまうことに気づいた。ISO400が境目か。

 

いかにも安っぽい感じがした。それで、例によって、カスタマイズした。もともと、ビューファインダーは付いていない。形の美しさを考えれば、ビューファインダーなどは余計だ。第一、ビューファインダーを付ければ、フォームが、auto 110 からかけ離れてしまう。

 

とは言え、(液晶で見る画像は実にきれいなのだが、)外の、明るい場所では、液晶はほとんど機能しない。実用面を考えると、どうしても、ビューファインダーが必要だと思い、ありあわせのファインダーを付けてみた。不要なときは取り外す。

 

これで、ほぼ完成したが、オリジナル形の写真を撮り忘れたことに気づいた。よって、下の写真は、カスタマイズ後のものである。

後に、ブラック使用も手に入れた。(写真3枚目参照)